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バリ島のガムラン音楽 [Gamelan]

私はバリ島が大好きで毎年1~2回づつ行っている。
そもそもバリ島を知ったきっかけは、このガムランといわれるバリ島の民俗音楽との出会いであった。
今から約30年ほど前に、たまたまTVで見たアジア民俗音楽祭で偶然目(耳)にしたガムラン・・・
とても衝撃的で耳に強く残ってしまった。
踊りも神秘的で深く脳裏に焼きついている(当時はビデオなど無かった)
当時レコード店でアルバイトをしてたので、さっそくカタログでレコードを探し即購入したLPがこれだ。

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バリ島のガムラン音楽 (1973年)

ガムランについての知識など全く無く、民俗音楽の父「小泉文夫」先生監修のライナーノートを何度も読みながらひたすら聞きまくったアルバムである。

A面はブサキ寺院のあるブサキ村のガムラン・ゴングとなっていてグループ名も書かれていない。
このグループの音階は5音階のペログ(pelog)で、ほぼミ・ファ・ソ・シ・ドだそうだ。
①チョクロ・プオノ(Tjakera Buana)・・・激しく変化に富んだ曲で、はじめはリズムの複雑なガンサの旋律が速いテンポで演奏され、その後レヨンの演奏が際立っている。
激しいクンダンが入るとガムラン全体のアンサンブルが始まる。
ガムランの醍醐味はこうした曲のコントラストと繊細な音のハーモニーにある。
20数名の演奏家による各楽器が互いに交差し合い絶妙な音のモザイクを奏でる芸術だ。
②ゴンバン・スリン(Gonbang Suling)・・・前半はガンサ・ゴング・クンダンの掛け合いとレヨンの演奏が神業のごとく続いていき、伸ばす音の余韻にグンデルの響きが尾を引くように残っていく。
後半は題名のスリン(笛)が登場し旋律をリードしていく。
③パルノンキア(Palenonkija)・・・緩やかなテンポや激しいテンポが交錯しながらスリンとグンデルのアンサンブルを主とし、うねるような構成で変化し何回聞いても飽きの来ない演奏である。

B面はプリアタン村のスマル・プグリンガンの演奏でA面のゴン・クビヤールの演奏に比べて音高が高く柔らかい印象だ。
グループ名は不明だがこの演奏はシ・ド・ミ・ファ・ラにあたるペログだそうである。
①アンクルン(Angklung)・・・繊細な曲で聞き入ってしまいますね。
曲もいいけど演奏しているのがプリアタンのグループということで何度もプリアタンにもいって公演を聴いているのでどのグループが演奏しているのかすごく気になる。(今度しらべてみよう!)
②バリス(Baris)・・・定期公演でも演じられている男性の戦いの踊り。
シンプルな曲なので力量がはっきり出てしまいがちな曲である。
③スガリノ(Segarino)・・・ライナーノートによると録音者の聴き違いで曲名は?らしい。
トロンボンで始まる美しい旋律の曲で親しみやすい。
④バロン・ダンス(Barong Dance)・・・おなじみの獅子舞に似たバロンの曲。
クンダンで始まる激しくもドラマチックな曲調で繰り返しが多いがバロンの雄姿が浮かんでくるようだ。
⑤タブ・ガリ(Sinon Tabuk Gari)・・・スマル・プグリンガンの名曲のひとつで、ゆっくりとしたテンポでトロンボンから始まりグンデルの柔らかい旋律にガンサ、スリンなどの助奏が映えている。
(※ティルタサリのCDに同じ曲が収録されていたので聞いてみた、やはり美しい名曲だ!)

37年前の発売なのでかなり古臭いかと聴き直したが全く良い感じで聴くことが出来た。
私のガムランのルーツは前出のTV番組を途中から録音したモノラルのカセットテープとこのアルバムだ。
今もなおバリ島に通いガムランの定期公演を観ているがあの頃の感動を今も味わえるなんて幸せなことだろう♪

CIRCUS TOWN / 山下達郎 [JAPAN]

日本のポップスを語る上で山下達郎は欠かせない。
1960年代のアメリカン・ポップスに影響を受け、職人気質で良質な楽曲を作り続けているミュージシャンだ。
70年代にオールナイトニッポン第2部(AM3:00~)を担当していた時、毎週聞いていてよくリクエスト・ハガキを出したものである。
マニアックであまり知られてない曲をリクエストすると読んでもらえるというので、調べて聴いたことのない曲でもリクエストし何度か読んでもらった事があって嬉しかったことを覚えている。
彼がシューガー・ベイブを解散後ソロとなってのデビュー・アルバムがこのアルバムである。

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CIRCUS TOWN / 山下達郎  (1976年12月25日)
シュガー・ベイブの「SONGS」を聴き、すっかり彼のサウンドのファンになってしまっていた私はこのアルバムもすぐに購入。
A面はニューヨークで録音された「NEW YORK SIDE」 
フォー・シーシーズンズのアレンジャーとして有名なチャールズ・カレロがアレンジ・プロデュースを行っている。
当時23才だった山下達郎はニューヨークのスタジオの人間関係はかなりのカルチャーショックを受けたと後で語っているが出来上がった音が自分のイメージ通りであったことでその後の活動のおおきな励みになったそうである。
ミュージシャンはアラン・シュワルツバーグ(Drums)ウィル・リー(Bass)ランディー・ブレッカー(Trumpet)などかなり凄腕ミュージシャンが参加しニューヨークらしいサウンドに仕上がっている。
「ウインディ・レイディ」の間奏のジョージ・ヤングのサックス・ソロは見事でカッコイイ

B面はロサンゼルスで録音された「LOS ANGELES SIDE」
プロデュースはジミー&ジョンのサイター兄弟(よく知らない)アレンジは達郎自身も行っている。
ニューヨーク・サイドで予算をかなり使いこちらのサイドでは古臭い機材でミュージシャンともフレンドリーに録音が行われたそうだが音もウエスト・コースト・サウンドで聞き比べるのも面白い。
最後の「夏の陽」はニューヨークからロサンゼルスへ行く際に「せっかくだからロスをイメージした曲を」ということで作った曲だそうだが達郎らしくてすごく気に入っている曲だ。

吉田美奈子との共作も多く「永遠に」「ラスト・ステップ」は彼女のアルバム「フラッパー」の為の書き下ろしのセルフ・カヴァーとなっている。
今聴くとずいぶんとあっさりと歌っている印象を受ける。(34年も前のアルバムだからね)
コーラスも今では多用している一人アカペラも随所で聞かれソロ・デビュー・アルバムらしく初々しい出来で好感の持てるアルバムに仕上がっている。

この後も名盤を発表しているので追々紹介して行きたいと思います。


CIRCUS TOWN (サーカス・タウン)

CIRCUS TOWN (サーカス・タウン)

  • アーティスト: 山下達郎,山下達郎,吉田美奈子,Charlie Calello
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2002/02/14
  • メディア: CD



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