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JAPANESE GIRL / 矢野顕子 [JAPAN]

このアルバムを初めて聴いた時の事を、今でもすごく覚えている。
その当時、「山下達郎のオールナイトニッポン」を毎週聴いていて矢野顕子がゲストで登場、今度発売になるというこのアルバムを1曲づつ紹介した。

矢野顕子.JPG

それがこのアルバム「JAPANESE GIRL / 矢野顕子 」だった。
1976年に発表された記念すべき矢野顕子のファースト・アルバムである。

A面が「AMERICAN SIDE」・・・リトル・フィートのメンバーがバック・ミュージシャンとして参加している。
(キーボードは矢野顕子自身なのでビル・ペインのみ不参加)
「気球にのって」・・・矢野顕子のピアノにロウエル・ジョージのギターが絡んでいく・・・まさしくリトル・フィートだ!
ラジオから流れるこの曲を聴いて鳥肌が立った!すっげぇミュージシャンがいたもんだと・・・
「クマ」・・・この曲ではロウエルが尺八&フルートも披露している。
変則のリズムと独特のヴォーカルが彼女の世界をしっかり作っている。
「電話線」・・・軽快なリズムのこの曲もしっかり顕子節に仕上がっている。
「津軽ツアー」・・・津軽民謡ホーハイ節が原曲
「ふなまち唄PartⅡ」・・・彼女が3歳から中学まで過ごした青森のねぶた祭りのリズムである。
サム・クレイトンのパーカッションとリッチー・ヘイワードのドラムがしっかりねぶたしてるのが良い

リトル・フィートのメンバーは聞いたこともない日本の女性アーチストのデビュー・アルバムの演奏を頼まれた時には単なる小遣い稼ぎくらいのつもりで参加したらしいが、レコーディングが始まり矢野顕子の才能に共感し、当初なめてかかってたのを詫び、最後まで全力演奏をしたという逸話が残っている。
デビュー作にしてリトル・フィートと渡り合うなんてすごいのひとことだ。

そしてB面は「日本面」
「大いなる椎の木」・・・シンプルな楽曲だ、ドラムは林立夫、ベースが細野晴臣
「へりこぷたあ」・・・つづみが使用されていてストリングスとからんでいる斬新な曲
「風太」・・・この当時矢野顕子は20歳、長男の風太君を唄った作品
「丘を越えて」・・・彼女の名を知らしめた古賀政男の名曲、NHKでも取り上げられTVでも歌っている。
バックミュージシャンははちみつぱい(現ムーンライダース)コーラスはあがた森魚
「ふなまち唄PartⅠ」・・・A面と聞き比べるのもおもしろい、途中のシンセの音が強烈に耳に残る

とても良い意味でショックを受けたアルバムで今までの音楽の概念が変わってしまった。
とても日本を感じるアルバムだ、今でも大好きなミュージシャンでライブにも何度か足を運んでいるが彼女独特の世界があって、どっぷりと浸っていて気持ちの良い音楽である。
彼女のアルバムにはよく民謡や童謡や歌謡曲が取り上げられているがどの曲も矢野顕子流に料理されている。
ジャンルを問わず音楽を楽しんでるのが伝わってくる、原点の傑作アルバムである。

JAPANESE GIRL

JAPANESE GIRL

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 1994/05/25
  • メディア: CD



RUNNING ON EMPTY / JACKSON BROWNE [Rock]

今、シェリル・クロウとのジョイント・ツアーで来日中のジャクソン・ブラウン。
今回は公演を観に行かないので久々にこのレコードが聴きたくなった♪

RUNNING ON EMPTY.jpg

RUNNING ON EMPTY / JACKSON BROWNE(1977)
ジャクソン・ブラウンは私の大好きなミュージシャンの一人で3・4回来日公演にも行ったことがある。
このアルバムは名作「プリテンダー」に続いて発表されたライブ・アルバムだ。
ツアー・メンバーはいつもレコーディングに参加しているおなじみのミュージシャンが勢揃いしている。
デイヴィッド・リンドレー(フィドル、ラップ・スティール)以外は、ダニー・コーチマー(ギター)、ラス・カンケル(ドラムス)、リーランド・スクラー(ベース)、クレイグ・ダーギ(キーボード)のセクションのメンバーで構成されている。
さらにダグ・ヘイウッド、ローズマリー・バトラーがバックコーラスで参加している。
このメンバーでの来日公演も見る機会があったが鳥肌もので素晴らしかった♪

このアルバムではジャクソン・ブラウンのオリジナルは2曲のみで4曲が共作、2曲がカバー曲となっている。
オープニングを飾る「Running On Empty」・・・のっけからラス・カンケルの軽快なドラミングにのってジャクソンらしい曲で歌い上げるとデイヴィッド・リンドレーのラップ・スティールでジャクソンの世界に引き込まれていく。
「The Road」・・・ダニー・オキーフの曲で前半は生ギターとデイヴィッドのフィドルのみで語りかけるように歌い、途中から全員の演奏になっていく。
「Rosie」・・・ドナルド・ミラーとの共作でピアノの弾き語り、ダグとローズマリーのバックコーラスが曲を盛り上げている。
「You Love The Thunder」・・・ジャクソンのオリジナル曲、どことなく憂いを感じるジャクソンらしい曲調でバンドの演奏も完成された世界にはまってジャクソン・ファンにはたまらない曲である。
「Cocaine」・・・ゲイリー・デイヴィスの曲でステージでのテイクではなくリハーサル・ルームでのセッション。
「Shaky Town」・・・ギターで参加しているダニー・コーチマーの曲で彼のバック・ヴォーカルが聞ける。
「Love Needs A Heart」・・・リトルフィートのローウェル・ジョージ、ヴァレリー・カーターとの共作という珍しい曲
どんな曲もジャクソンならではの曲に仕上がってしまうのがいいんですね。
「Nothing But Time」・・・このテイクはツアー・バスの中でのセッションでバスの走る音がバックで聞こえている。
「The Road-Out」・・・ブラウン・ガロファロとの共作・・・ステージが終わり、セットを片付け運び出す、だけどまだ歌いたいからピアノだけは残しておいて・・・と歌うこの曲からそのまま最終曲「Stay」とつながれていく。
この曲ではメンバーのヴォーカルも聴けるハイライト・ナンバーとなっている。

ジャクソン・ブラウンのツアーの中でも最強のミュージシャンが参加したこのライブ・アルバムは、シンプルだけど力強いリズム・セクションと音楽職人たちの名演奏が収められた私のベスト・アルバムのひとつです。



孤独なランナー

孤独なランナー

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/09/21
  • メディア: CD



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