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CIRCUS TOWN / 山下達郎 [JAPAN]

日本のポップスを語る上で山下達郎は欠かせない。
1960年代のアメリカン・ポップスに影響を受け、職人気質で良質な楽曲を作り続けているミュージシャンだ。
70年代にオールナイトニッポン第2部(AM3:00~)を担当していた時、毎週聞いていてよくリクエスト・ハガキを出したものである。
マニアックであまり知られてない曲をリクエストすると読んでもらえるというので、調べて聴いたことのない曲でもリクエストし何度か読んでもらった事があって嬉しかったことを覚えている。
彼がシューガー・ベイブを解散後ソロとなってのデビュー・アルバムがこのアルバムである。

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CIRCUS TOWN / 山下達郎  (1976年12月25日)
シュガー・ベイブの「SONGS」を聴き、すっかり彼のサウンドのファンになってしまっていた私はこのアルバムもすぐに購入。
A面はニューヨークで録音された「NEW YORK SIDE」 
フォー・シーシーズンズのアレンジャーとして有名なチャールズ・カレロがアレンジ・プロデュースを行っている。
当時23才だった山下達郎はニューヨークのスタジオの人間関係はかなりのカルチャーショックを受けたと後で語っているが出来上がった音が自分のイメージ通りであったことでその後の活動のおおきな励みになったそうである。
ミュージシャンはアラン・シュワルツバーグ(Drums)ウィル・リー(Bass)ランディー・ブレッカー(Trumpet)などかなり凄腕ミュージシャンが参加しニューヨークらしいサウンドに仕上がっている。
「ウインディ・レイディ」の間奏のジョージ・ヤングのサックス・ソロは見事でカッコイイ

B面はロサンゼルスで録音された「LOS ANGELES SIDE」
プロデュースはジミー&ジョンのサイター兄弟(よく知らない)アレンジは達郎自身も行っている。
ニューヨーク・サイドで予算をかなり使いこちらのサイドでは古臭い機材でミュージシャンともフレンドリーに録音が行われたそうだが音もウエスト・コースト・サウンドで聞き比べるのも面白い。
最後の「夏の陽」はニューヨークからロサンゼルスへ行く際に「せっかくだからロスをイメージした曲を」ということで作った曲だそうだが達郎らしくてすごく気に入っている曲だ。

吉田美奈子との共作も多く「永遠に」「ラスト・ステップ」は彼女のアルバム「フラッパー」の為の書き下ろしのセルフ・カヴァーとなっている。
今聴くとずいぶんとあっさりと歌っている印象を受ける。(34年も前のアルバムだからね)
コーラスも今では多用している一人アカペラも随所で聞かれソロ・デビュー・アルバムらしく初々しい出来で好感の持てるアルバムに仕上がっている。

この後も名盤を発表しているので追々紹介して行きたいと思います。


CIRCUS TOWN (サーカス・タウン)

CIRCUS TOWN (サーカス・タウン)

  • アーティスト: 山下達郎,山下達郎,吉田美奈子,Charlie Calello
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2002/02/14
  • メディア: CD



JAPANESE GIRL / 矢野顕子 [JAPAN]

このアルバムを初めて聴いた時の事を、今でもすごく覚えている。
その当時、「山下達郎のオールナイトニッポン」を毎週聴いていて矢野顕子がゲストで登場、今度発売になるというこのアルバムを1曲づつ紹介した。

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それがこのアルバム「JAPANESE GIRL / 矢野顕子 」だった。
1976年に発表された記念すべき矢野顕子のファースト・アルバムである。

A面が「AMERICAN SIDE」・・・リトル・フィートのメンバーがバック・ミュージシャンとして参加している。
(キーボードは矢野顕子自身なのでビル・ペインのみ不参加)
「気球にのって」・・・矢野顕子のピアノにロウエル・ジョージのギターが絡んでいく・・・まさしくリトル・フィートだ!
ラジオから流れるこの曲を聴いて鳥肌が立った!すっげぇミュージシャンがいたもんだと・・・
「クマ」・・・この曲ではロウエルが尺八&フルートも披露している。
変則のリズムと独特のヴォーカルが彼女の世界をしっかり作っている。
「電話線」・・・軽快なリズムのこの曲もしっかり顕子節に仕上がっている。
「津軽ツアー」・・・津軽民謡ホーハイ節が原曲
「ふなまち唄PartⅡ」・・・彼女が3歳から中学まで過ごした青森のねぶた祭りのリズムである。
サム・クレイトンのパーカッションとリッチー・ヘイワードのドラムがしっかりねぶたしてるのが良い

リトル・フィートのメンバーは聞いたこともない日本の女性アーチストのデビュー・アルバムの演奏を頼まれた時には単なる小遣い稼ぎくらいのつもりで参加したらしいが、レコーディングが始まり矢野顕子の才能に共感し、当初なめてかかってたのを詫び、最後まで全力演奏をしたという逸話が残っている。
デビュー作にしてリトル・フィートと渡り合うなんてすごいのひとことだ。

そしてB面は「日本面」
「大いなる椎の木」・・・シンプルな楽曲だ、ドラムは林立夫、ベースが細野晴臣
「へりこぷたあ」・・・つづみが使用されていてストリングスとからんでいる斬新な曲
「風太」・・・この当時矢野顕子は20歳、長男の風太君を唄った作品
「丘を越えて」・・・彼女の名を知らしめた古賀政男の名曲、NHKでも取り上げられTVでも歌っている。
バックミュージシャンははちみつぱい(現ムーンライダース)コーラスはあがた森魚
「ふなまち唄PartⅠ」・・・A面と聞き比べるのもおもしろい、途中のシンセの音が強烈に耳に残る

とても良い意味でショックを受けたアルバムで今までの音楽の概念が変わってしまった。
とても日本を感じるアルバムだ、今でも大好きなミュージシャンでライブにも何度か足を運んでいるが彼女独特の世界があって、どっぷりと浸っていて気持ちの良い音楽である。
彼女のアルバムにはよく民謡や童謡や歌謡曲が取り上げられているがどの曲も矢野顕子流に料理されている。
ジャンルを問わず音楽を楽しんでるのが伝わってくる、原点の傑作アルバムである。

JAPANESE GIRL

JAPANESE GIRL

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 1994/05/25
  • メディア: CD



SONGS / SUGAR BABE [JAPAN]

友人が倉敷で「GREEN HOUSE」というレコード店をやってて、たまたま遊びに行って「何か良いのある?」と聞いたところ「国内盤ですごいの出たよ!」と発売したてのアルバムを薦めてくれた。

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SONGS / SUGAR BABE (1975年4月25日)
その当時バンドとしてのシュガーベイブに関しての知識は全く無く山下達郎と大貫妙子の名前は「ライブ・はっぴいえんど(9・21解散コンサート)」のライナーノートでバックコーラスに参加してたので知ってた程度だったが大瀧詠一の主宰するナイアガラ・レーベル第一弾ということで迷う事無く即購入したアルバムである。(今は無き「エレック・レコード」からの発売)

当然ナイアガラ・レーベル第一弾ということでプロデュースは大瀧詠一と山下達郎、エンジニア&リミックスはフィルスペクター・サウンドの大御所:笛吹童子(大滝詠一)が担当している。
今でこそ達郎は音に関しては完ぺき主義者で通っているがファースト・レコーディングということで大瀧詠一の影響は絶大で、いわゆる師弟のような関係でレコードは製作されている。
メンバーは山下達郎(Vo.Guiter.etc.)と大貫妙子(Vo.Kyeb.が中心で大瀧詠一もコーラスで参加している。

「オレたちひょうきん族」の主題歌になった「Down town」(後にEPOがカバー曲でデビュー)や「Show」
大貫妙子の「蜃気楼の街」「いつも通り」など名曲がたくさん収録されている。
私のベストテイクは達郎の「雨は手のひらにいっぱい」で曲もアレンジも最高で達郎の曲の中でもお気に入りの曲である。
当然、当時はCDなどはなくアナログ盤独特のもっこりとしたサウンドが心地よい♪

※ボーナストラックがたっぷり入ってるCDが発売になってるのでお薦めです。
①1999年発売分はCDらしい音質にリミックス
②2005年発売の 30th Anniversary Editionはアナログ盤ぽい音質でリミックス
ボーナストラックの曲は①と②で違っています。

SONGS

SONGS

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン
  • 発売日: 1999/06/02
  • メディア: CD


SONGS 30th Anniversary Edition

SONGS 30th Anniversary Edition

  • アーティスト: シュガー・ベイブ
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 2005/12/07
  • メディア: CD



はっぴいえんど / はっぴいえんど [JAPAN]

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はっぴいえんど / はっぴいえんど (1970年8月5日)
「ゆでめん」の名称の方が有名な伝説のグループ「はっぴいえんど」のファーストアルバム。
友人宅で初めて聞いたこのアルバムはとても衝撃的ですぐに愛聴盤になりました。
大滝龍一のあめ玉しゃぶってるようなボーカル、細野晴臣の特徴のあるベース&ボーカル、鈴木茂のギター、松本隆のドラムという個性溢れる4人の強力メンバーは後に日本音楽史に残る活躍をすることになる。
特に初めて聞いたときの松本隆の歌詞には新鮮な驚きを覚えたものだった。
この頃「日本語」のロックは賛否両論で物議をよんでたものである(今思うと何で?って感じだけど)それまでロックと言われるグループで日本語のオリジナル曲は殆どなかったんですね!

1曲目の「春よ来い」でもうメロメロ、「かくれんぼ」も松本隆の歌詞と大滝龍一のボーカルがマッチしたはっぴいえんどらしい名曲である。
このアルバムのベスト・テイクは「12月の雨の日」で別テイクでシングル盤でも発売されている。
久々に聞いたけど40年前のアルバムってのが信じられないくらい今でも新鮮に聞けるじゃないですか!
日本の名盤に違いないアルバムです。

1972年解散後も各メンバーのソロアルバムは聴き続けています。
特に細野晴臣のその後の活動は素晴らしくキャラメル・ママ(のちにティン・パン・アレー)Y.M.Oと続いて行くのですが私のレコード・ライブラリーの中心となって行くのでした。
はっぴいえんどファミリーのレコードも今後ずいぶんとこのブログに出てくる事でしょう♪

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